絲絲奮戦記

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竹林日誌 10前/09後/09前/08後/08前/07秋/07夏/07春/06秋/06夏/06春/05秋/05夏/05春/04秋/ 04夏/04春/03秋/03夏/03春/02後/02前
/01/99-00/「建設篇」


10月19日(月) インドの奇跡!?

 毎朝、とあるグラフをチェックすることが日課になっている。
 インドの日刊紙Times of India電子版に掲載されているインドのコロナ感染者数グラフだ。
 真木千秋がインドに渡航したのが7月29日。当時は感染者総数が百万を超え、日々の感染者数も毎日5万ほどであった。日本と比べるとものすごい数字だ。人口が日本の十倍強であることを割り引いても、やっぱり多い。
 ただ、ganga maki 工房のあるウッタラカンド州は、インドでも感染率の低く、また工房は国立公園に程近い自然の豊かなところにある。ここ竹林スタジオと似た立地なので、まぁ、武蔵五日市と同じくらいの状況なのでは⋯と思っていた。
 それでも日々増加する感染者数には、心中穏やかならざるものがある。9月の中頃には毎日9万人台の後半になり、10万超えも時間の問題かと思われる。いったいどこまで行くのだろう?
 ところが、それから異変が⋯。伸びが止まったのだ。過去にも同じようなことがあったので、どうせ一時的なものだろう、と思っていたところが、グラフはそれから下降していく。
 そして、それから一ヶ月。今朝の数値は5万5千人にまで下がる。そしてTimes of Indiaには「インドのパンデミック、2月末までに落ち着く可能性も」という記事が掲載される。
 それによると、インド政府のコロナ専門家会議が昨日、報告書を公にする。
 その中にはちょっと驚くべき数字が見られる。たとえば、インド全体でコロナに対する免疫を持っている人が全体の30%。人口換算すると4億人ということになる。公式の感染者総数は今日現在で755万人だから、その50倍以上の人々が何らかの形で感染したということか。
 


 そして死亡率は0.04%以下。つまり1万人の感染者のうち4人以下ということになる。そういえば真木千秋によると、近郊の町リシケシでは「たとえ罹患しても死にゃしない」と皆かなりリラックスしているとのことだった。やはり聖地は違う。
 ともあれ、免疫率30%といえば集団免疫に近い数値だから、2月末にも落ち着くという観測に結びつく。確かに上グラフの下降線を延長していくと、来年2月にはかなりゼロの線に近付く。ただ、油断は禁物と専門家会議は言う。
 一ヶ月ちょっと前、9月13日の本欄で↓、やはりTimes of India の記事から、マスクには種痘と同じような効果がという話をご紹介した。この頃がインドの感染ピークであったが、人々がしっかりマスクをしていればやがて感染も収まるかも!?と予言致したのであった。その通りになったのかな!?
 ま、インドだからね、何だって起こりうる。ここでひとつ、奇跡の感染終息を見せて欲しいものだ。他人事じゃないのだが。




 

10月11日(日) NHK放映顛末

 今日は日曜日。
 こちら武蔵五日市(東京都あきる野市)は、台風の影響で三日間降り続いていた雨もやっと上がる。ただ直撃されたわけではないので、台風一過みたいな晴天ではぜんぜんない。
 さて、お騒がせのNHK・BS1ニュース番組、10月1日にいちおう放映される。
 いちおうというのは、本放送がキャンセルされたからだ。大リーグ中継のせい。
 これはかなり複雑怪奇な話であったが、まず大リーグの某試合の中継が急遽決まる。なんでも日本人投手が登板するのだと。それでBS1が表と裏に二分割され、大リーグが表、そしてニュース番組は裏に回される。更に直前になって、別の大リーグ試合で別の日本人選手出場ということで、それが裏に入って、表裏とも大リーグ。弊スタジオの出るニュース番組は消え去る。米大リーグってそんなに重要なんだぁ、と再認識。
 それでもニュース番組は収録されていたようで、それが11時に再放送される。(左写真がそれで、クリックすると見られる)。
 タイトルには「織物工房の労働環境を改善」。特に労働環境は赤文字だ。
 確かに、私も手織工房はいろいろ訪ねたが、労働環境はおそらくインド随一であろう。これもスタジオムンバイの協力があってこそだが、意図したというより、自然の成り行きであった。真木千秋にすれば、ただひたすら自分の好きなことをやっているだけ。
 今回の取材でも、その「好きなこと」、現時点では、工房産インド藍の藍建てとか、芭蕉の糸取りとか、ずいぶんカメラに収められたのだが、放送には登場しなかった。残念ではあったが、10分弱の時間しかなかったし、ニュース番組という性格上、「労働環境を改善」が主題に据えられたのも致し方ないか。もともと5分という時間枠だったようで、それを思えば、来訪のNHKカメラマン氏もよくぐゎんばってくれたと言うべきであろう。私も現地を離れてもう八ヶ月近く。映像を見て、この厳しい状況下、真木千秋を含め皆しっかりやっているようだと、感心&安心した次第。
 今度はどこか文化&アート番組で取材してくれないだろうか。




 

9月29日(火) NHK・BS1でインド工房紹介

 ganga maki 工房に先週、日本人特派員を含むNHKインド支局の取材陣が来訪。丸3日間に渉って工房を取材する。
 その映像作品が、明後日の10月1日、NHK・BS1にて全国放映される。
 作品といっても5分間の特集だ。
 3日分の収録から5分間なので、編集するのもさぞや大変なことであろう。記者氏もだいぶ熱が入っているようで、デリー支局に戻った後も、真木千秋のもとに昔の写真提供の依頼が次々にやってくる。しかし真木千秋の手許に写真は無い。それで私ぱるばにお鉢が回ってくるわけだ。お陰でここ三日ほどは仕事にならない。拙宅やスタジオを引っ掻きまわし、三十年以上も昔のポジやらプリントやら、あるいはデジタルやら、数千枚の写真をチェックし、フィルムスキャナで複製して送ったりという作業に奔走する。少しは役立っただろうか!?
 現地の取材では勢い余って、工房スタッフによるファッションショーまで敢行したようだ。
 あさっては朝8時から始まる「キャッチ! 世界のニュース」という報道番組の中で放映される。正確な時間はわからないのだが、おそらく8:20~30の間だということ。同日午前11時から再放送もある。(どうやら野球中継の影響で、8時からの回はBS1のサブチャンネル102になるようだ。NHKのホームページ参照)
 左写真、左から織師シャザッド、真木千秋、糸主任バビータ、テーラーのビジェイ、シャザッドやバビータはインタビューもされていた。請うご期待!

追記 (2020/10/01)
 8時からの放映は中止。午前11からの一回のみに。


 

9月28日(月) 藍の生葉染 2020

 ようやく晴れた今日、9月28日。
 かなり遅蒔きながら、今年の藍生葉染を行う。

 本来なれば、遅くとも二週間くらい前までにやらないといけない。
 というのも、そのあたりから藍の花穂が出始め、そっちに養分が行ってしまうからだ。
 それゆえこの二週間は、茶摘みならぬ花穂摘みに大わらわであった。それでどうにか食い止めたという感じ。
 全般的に、今年は藍の成長がイマイチであった。7月の天候不順が響いたのではないかと思う。8月に入ると丸々1ヶ月、激暑だったが、それもあまりよろしくなかったかも。
 それでも、最終的には、例年に近い藍葉の収穫があった。
 上写真は今朝、藍を刈り取る農夫ぱるば。昨日まで雨だったから、地面がゆるく、やや刈り取りづらい。葉っぱ自体は緑の濃い、良い色をしている。

 でっかいガーデンバケツに三杯、竹林スタジオに運び込み、葉っぱをむしる。
 藍の色素は葉にしか含まれないので、純度を高めるために葉を一枚一枚、藍草からむしるのだ。
 これがなかなかの手間。
 毎年ボランティアに手伝ってもらうのだが、今年は雨による延期に次ぐ延期で、みなさん都合がつかなくなる。
 それでも久々の青空の下、盛夏みたいに暑くなく、残暑でもなく、木漏れ日の中、おしゃべりしながら快適な作業であった。(中写真)

 葉っぱちぎりに並行して、井戸の前では、染色作業が始まる。
 通常、藍は発酵させて色素を濃縮し、染色する。
 しかし、生葉染は発酵の過程を経ず、葉っぱそのものから染める。
 生の葉っぱがないとできない、夏限定の染色だ。
 そして、発酵染では出ない爽やかな空色が染まる。

 染めた糸は、主に今年の春繭からスタジオで挽いた糸だ。
 透明感のある糸なので、生葉の爽やかさもいっそう生える。
 藍葉の青汁に糸を浸け、よく水洗いし、パタパタとはたいて空気中の酸素と反応させる。すると徐々に青味が現れる。このあたりが生葉染の楽しいところだ。下写真をクリック拡大してみるとわかるが、左側の人物二人がパタパタやっている糸カセが、緑から青に変身中だ。

 毎年行う作業なので、スタッフも手慣れている。
 今日染めたのは、約五十桛(かせ)。
 1年分の空色手挽き糸だ。夕方6時ころに作業が終わる。秋分を過ぎて、日暮も早い。スタッフの手も青く染まっている。
 染められた糸はインドに運ばれ、ストールに織り込まれる。

 ところで、今週木曜、NHK・BSでインド工房放映! それについてはまた明日お知らせ致そう。 
 




 

9月23日(水) タデ食う山羊

 本来なれば今日、スタジオ総出で藍の生葉染めを行う予定であった。ところが、台風が来るというので急遽中止。
 そのわりには大して雨も降らないので、畑に出て藍草の手入れをする。
 そこへ近所に棲息するハムが通りかかる。ハムというのは雌の山羊。草を食む(はむ)から、ハムと命名される。別にソーセージになるわけではない。
 そのハム、拙畑の脇に生える苧麻をむしゃむしゃとはんでいる。それで私の頭に良からぬ考えが⋯。果たしてハムは藍草をはむであろうか。
 藍はタデ科の植物である。タデと言えば、「タデ食う虫も好きずき」という言葉がある通り、あまり美味くないと思われる。わけても藍の場合、藍染の布には駆虫効果があると言われるから、輪をかけて不味いのではないか!?
 手近に生えていたイヌタデ(あかまんま)を与えてみると、平気ではむ。
 藍草を一本引き抜いて与えてみると(左写真)、最初は無視していたが、そのうちハムハムと食べてしまった。山羊は何だって食べるようだ。
 二週間前の写真↓と比べると、藍もだいぶ育っている。あさって生葉染めの予定だが、さて天気は⋯!?


 

9月21日(月) 原色の炸裂

 畑に出ていて、左上写真みないなモノに出くわすと、かなりショックを受ける。
 熟したゴーヤーの実だ。
 緑一色の繁みの中に、突如、異様な色彩が出現する。
 胡瓜もそうだが、未熟のうちに採らないといけない。うっかり見落としたりしていると、ある日、衝撃の原色が炸裂するのだ。

 拙畑は山里に位置しているので、獣害虫害が甚だしい。猿、イノシシ、いろんな虫々。
 ところが、このゴーヤーは便利な作物で、そうした一切とは無縁。あんな苦いもん、食う奴はいないのだ。虫もつかないから無農薬でまったく問題ない。

 ただ、ゴーヤーも、好き好んで苦くなっているわけではあるまい。食われたくないから、苦いのだ。
 その証拠に、炸裂した果実の、赤い実を口にすると、甘いのだ。黄色い果肉も、別に苦くない。(美味くも無いが)
 しかしこの色彩⋯。ゴーヤーは緑のカーテンに使われるくらいだから、鬱蒼と繁る。それゆえにこそ、こうした衝撃的色彩を示すのであろう。リンゴが赤く色づくのと同じ道理だ。

 赤くて甘い種皮の中に、種子が入っている。(左下写真)
 これをとっておくと、来年は買わなくても良い。自家採種の循環だ。

 今年は8月が暑かったから、ゴーヤーも元気であった。
 私の子供の頃はこんな野菜は食卓に上らなかった。
 そもそもは熱帯アジアが原産で、これを使ったサブジ(インド野菜料理)は私の好物。
 日本の8月はインド以上の熱帯だから、ゴーヤーの本土上陸も自然の趨勢であろうか。
 

 

9月13日(日) マスクと種痘

 みなさん、マスクしてますか?
 私ぱるばはチト苦手で、時々忘れてしまうのだが、もしかしたら思わぬ効果があるのかも!?

 インドの日刊紙 Times of India の電子版に、面白い記事が出ていた。
 マスクには種痘のような効果があるという話だ。
 米カリフォルニア大学の研究者たちによる新説。
 曰く、マスクをつけていると、大きな飛沫はブロックされる。しかし、少量のウイルスは入ってくる。それによって、新型コロナウイルスに軽く感染する。そのことによって、ウイルスに対する抗体が形成される。
 これは種痘によって天然痘に軽く感染し、抗体を作ることに似ている。
 抗体が形成されると、本格的に感染した際にも、無症状ないし軽く済むという。
 「そのせいで幾つかの国々では重症率が低く抑えられている」とその研究者たちは語る。おそらくその「国々」には日本も入るのだろう。
 デリーにある公立肝胆学研究所の所長も、この説に関して、「デリー人口の29%が抗体を持っていながら、本格感染していない理由は、そのあたりにあるのかも」と語っている。

 実際、7月末のCNNニュースによると、抗体検査の結果、「インド西部の都市ムンバイのスラム街で、住民の半数以上が新型コロナウイルスに感染している」ことが明らかになった。ただ「米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、インド全体で新型ウイルスによる人口10万人当たりの死者は2.47人と、米国の45.24人、英国の68.95人と比べてはるかに少ない」とのこと。
 これもマスクと関係があるのだろうか。
 インドも、「Mask India」をしっかり励行すれば、今もって拡大傾向にある感染も、そのうち収まってくるのか!?

 ところで、この記事によると、種痘はインドでは紀元前1000年に行われていたそうだ。
 えっ、種痘って西洋起源じゃないの!? ジェンナーとか。
 調べてみると、ジャンナーの手法は牛痘法と言って、牛の天然痘を利用している。
 それ以前にアジアでは、インドや中国で、人間の天然痘を使った人痘法が行われていた。それは江戸時代には日本にも伝わっていた。ところが、西洋化の波ですっかり忘れ去られてしまっている。
 アジアは深い。

 ともあれ、普通のマスクはウイルスを通してしまうので、今までのところ、自分の感染防止というより、他人に感染させない、という観点で着用されていたように思う。
 しかし、このような種痘効果があるのなら、自分を守るという意味でも効果があるわけだ。
 弊スタジオもいろんなマスクを製作しているので、有効にご活用を!!
 


 

9月6日(日) タカキビもろこし高梁

 雨の晴れ間を見て拙畑に出る。
 8月の高温のせいか、夏野菜が元気。特にゴーヤーとかオクラ。原産地は熱帯アジアや西アフリカだ。

 もうひとつ、アフリカ原産とされる作物が、タカキビ。(左写真)
 その名の如く、高さは3mを超える。
 この作物はいろんな名前で呼ばれる。もろこしとか、高梁(コウリャン)とか、ソルガムとか。呼称が多いということは、世界各地で栽培されているということだろう。
 拙畑でもときどき栽培する。ただ、食用ではなく、ほうき用だ。

 ほうきと言っても、もろこしぼうき。糸繰り用品だ。
 穂先で小さなほうきを作る。それを使って、繭から糸口を探るのだ。
 種は西表島からいただく。ただ、農業技術が未熟なせいか発芽率が悪く、育ったのは2〜3本。それでも分岐して10ほどの穂が出たから、ほうきも幾つかできるだろう。

 タカキビの左隣が、藍草。
 7月の不順な気候のせいか、生育がイマイチ。


9月1日(火) 日印二元中継 真砂三千代×真木千秋

 現在、開催中のAfa真砂三千代展。
 初日の8月29日は、三千代さんが東京五日市の弊スタジオに来展。
 そこで、現在インドganga maki 工房にて布づくり中の真木千秋を結んで、遠隔インスタライブ対談をする。
 久しぶりの対面。二十数年前に遡る二人の出会いや、沖縄西表島の石垣昭子さんとの生活など、いろいろ興味深い。
 酷暑日であったが、途中、大村恭子も闖入し、プチ衣ショーなども。
 そのインスタライブを編集してYouTube にupしたのが下の画面。
 なにせ相手がインドの田舎なので、通信状態がイマイチで、ちょっと会話が噛み合わなかったり、画面が不明瞭なところもあるが、そこはご愛敬ということで。
 


 

8月27日(木) 空中用務員

 明後日からAfa真砂三千代展。
 真夏日の続く中、用務員仕事もたけなわだ。
 今日はベリースペシャル用務員の登場。
 市内在住のH氏だ。
 もともと弊スタジオのお客さんであるH氏、本職は造園家だ。
 先日スタジオに来訪した折、庭のケヤキを見上げ、枯れ枝に気づく。
 ケヤキは枯れ枝が頻繁に落下するのである。
 お客さんの上に落ちたら大変。「私が処理してあげましょう」ということで、今日、プロ用機材をいろいろ持参し、竹林に登場。
 この世には、マウンテン・クライミングならぬツリー・クライミングなる分野があるらしい。平たく言えば木登りなんだが、彼はその専門家なのだ。
 見よ、左写真。真ん中に走るオレンジ色のロープの上方、黒く見える人影が、H氏。右下がshopだ。私ぱるばも木登りは嫌いではないが、あんな高所は足がすくんで、まず無理。下から見上げるのとは大違いで、樹上では非常に高く感じるものだ。もちろん、足を滑らせて落下したら、命にかかわる。
 あそこまで、梯子も使わず、ロープ一本で登っていくのだ。そして、高所にある太い枯れ枝を、ロープを使いながら次々に落としていく。
 ケヤキの枯れ枝は私の好物である。太いのは薪になり、細いのはウッドチップになる。おかげで今日は、三週間ぶんの薪材と、三平米ぶんのウッドチップ材が手に入る。このチップはshop前に敷設される。
 ともあれ、さすがウチのお客さん。タダ者ではない。




 

8月24日(月) ニューノーマルな展示会準備

 今回の疫禍により、展示会にもいろいろ変化が生じている。
 いちばん大きいのは、オンラインショップ同時開催であろう。
 日本中どこにいても、夜中や早朝でも、ワンクリックで参加できるのは便利なことだ。
 ただ、そのためには、特別な準備が必要になる。
 オンライン展示会の場合、アイテムごとの撮影が必須なのだ。

 ちゃんとした撮影には、スタジオも必要だし、フォトグラファーも必要だ。
 このような販売形態は想定していなかったから、弊スタジオにその準備は無い。
 それで、撮影用のボードなど家具調度を自作し、竹林shopの一部をスタジオとして使い、スタッフの服部謙二郎がフォトグラファーとなり撮影している。
 弊スタジオonline shop掲載の写真は、みなこうして撮影されているのである。

 今回のafa展も同様。今日は葉山のafaスタジオからスタッフがひとり、作品とともに駆けつけ、一緒に撮影する。(写真左)。
 写真中のモデルは大村恭子。シルクオルガンザ藍染を使用したafaコートを羽織っている。その右奥でアイロンをかけているのが、afaスタッフの植村さん(旧姓武笠)。弊スタジオとは十年以上の付き合いなので、お互い仕事が捗る。
 加うるに店舗の展示も2〜3日がかりの作業だ。つまり、展示会の準備に今までの倍くらい手間がかかるということ。
 これがコロナ下でのニューノーマル(新状態)というわけだ。順応せねば。
 オンラインショップでの展示は今週木曜あたりから順次見られるようになるので、まずはご参考までにどうぞ! (このあたりもニューノーマルの便利なところ)

afa真砂三千代展
8月29日(土)〜9月2日(水)
竹林shop および オンラインshop


 

8月23日(日) afa展のランチ「プレヤッサ」

 竹林スタジオでの展示会に際しては、ランチや珈琲もお楽しみ。
 毎回、いろんな人々に登場願っている。

 今回の珈琲は、1年ぶり、変態珈琲屋「ねじまき雲」。
 初体験のブラジル豆「フルーツバスケット」を引っ提げての出演である。

 ランチは初登場、カフェ「ソメイエ」。ねじまき雲による推薦だ。
 立川に店のあるソメイエさんには、昨年、やはりねじまき雲とのコラボでデザートを出してもらっている。そのときのロールケーキは今も語り草だ。
 そして今回はランチ。メニューは「プレヤッサ」。
 これは西アフリカの料理だという。実は私ぱるばは若きみぎり西アフリカのナイジェリアに1年ほど滞在していたのだが、そんな料理は初耳。
 聞くところによると、プレヤッサはセネガルのディッシュなんだそうだ。セネガルと言えば旧フランス領で文化的にも進んでいるという噂なので、どんな料理か興味津々。ねじまきの長沼氏によると、絶品!なんだそうだ。
 ねじ氏がそう言うんだからまず間違いはあるまいが、それでも企画者の責任上、事前調査は必要。それで昨日、立川のカフェソメイエにでかけ、看板メニューであるプレヤッサを注文したのであった。(左写真)。物も言わずに一気に食する。その感想は⋯ねじ氏と同様であった。う〜ん、西アフリカにこんなうまいものがあったのか。
 afa展は今週末から5日間であるが、ランチは冒頭の土日のみなので、ご注意。
 ランチのほかに、昨年同様デザートの提供も。ねじ珈琲との相性も抜群なので、こちらもお楽しみに!
 なお、ねじまき雲の出演は冒頭から3日間。


 

8月21日(金) 葉山にafa真砂三千代スタジオを訪ねる

 三浦半島の西側にある、御用邸の街、葉山。
 真砂三千代さんのスタジオであるafaは、その一画に静かに佇んでいる。
 盛夏、蝉時雨の中、久しぶりにそのスタジオを訪ねる。
 一週間後の8月29日より、竹林スタジオ&オンラインショップでafa真砂三千代展が開かれるからだ。

 三千代さんとは昔からの縁だ。
 どのくらい昔からか、思い出せないくらい。
 三十年近く前のことだろう。
 爾来、ウチの布を使ってもらい、今は無き弊スタジオ青山店で何度か展示会を開いてもらい、ganga maki 工房開設後には何度か足を運んでもらって服作りのご指導ご鞭撻を頂いている。言わば姉妹スタジオみたいなものだ。

 昨年新装成ったafaスタジオ。
 新しいスタッフも加わり、この厳しい状況下、しっかりとした仕事を続けているご様子。葉山の自然や環境と融け合った生活スタイルには、いつもながら学ぶところが多い。

 スタジオ内の一室で、今回、竹林に展示してもらう作品と出会う。
 弊スタジオの布や、afaで新たに手懸けた布々を使って、真砂三千代の世界が創り出される。
 ちょっと意表を突かれたのは、我々も久しく目にしていない、弊スタジオの布々が新しい衣になっていることだ。たとえば、左下写真で三千代さんが手にしている上衣。これに使われている布は、タッサーシルクを使ってデリー工房で作られたジャカード織だ。afaで大事に保管され、このたび形を与えられて現れた。
 そんな驚きもafa展ならではのことだろう。
 今回は薄いシルクや麻生地服が中心に八十点ほど出展。
 afaの別ブランド「life afa」のインナーやニットも。

afa真砂三千代展
8月29日(土)〜9月2日(水)
竹林shop および オンラインshop


 

8月11日(火) 代替田舎

 昨日で「竹林8月のお楽しみ2020」終了。
 予想以上のご来展を頂き、感謝。
 こういう状況下だから、どのように振る舞えば良いのか、我々もいろいろ考えた。
 たとえば、三密の回避。
 特に先週に入ってから酷暑日の連続だから、密閉回避との兼ね合いが難しい。
 外気導入を図ると、外気とともに熱気も侵入するので、快適性が損なわれる。
 それで、店内の密集度合を見計らいつつ、換気をこまめに調整するのであった。

 しかし驚いたのは、おととい昨日の連休、周辺の人出だ。
 竹林にスタジオを移して22年目になるが、ここ武蔵五日市にこんなに車が殺到したのも初めてではないか。
 拙宅からスタジオまで移動するにも一苦労。
 幸か不幸か、竹林展示会はそこまでの殺到ではなかったのだが、お客さん曰く「今年は帰省するなと言われて、田舎に戻れなかった」との由。
 なるほど、武蔵五日市は田舎の代わりだったのか。
 確かに当地も東京都内であるから、田舎ではあるものの、東京ナンバーの車が迫害されることはない。八王子ナンバーなんて地元だからな、当然のことながら安心して動き回れる。
 
 明後日からお盆であるが、竹林shopは毎年、この時期も営業している。(そもそも武蔵五日市のお盆は7月だから原住民は関係ない)
 田舎の代わりにせいぜいご活用いただきたい。




 

8月5日(水) 真木千秋、ganga maki 工房到着

 今しがた、真木千秋からビデオ連絡が来る。
 無事、インドganga maki 工房到着。
 「無事」とは言え、ちょっとした騒ぎであった。
 無理もない。ほどんど誰もやっていないことをやっているのだから。
 そもそも、この時期、日本からインドへ行く人間なんかいない。
 それも、民間で、零細企業で、女ひとりで⋯となると、絶無であろう。
 行く先も、デリーとかムンバイみたいな国際都市ではなく、ボグプールなどという誰も聞いたことのない田舎だ。
 よくぞ辿り着いたものだ。

 一週間前の7月29日にデリー着。
 それから七日間、デリー空港近くのホテルで隔離。
 なかなか良い宿で、快適なステイだったようだ。
 問題はその後。つまり今朝。宿を出てデリー空港に赴き、国内線でデラドン空港まで飛ぶ。
 デラドンはウッタラカンド州の州都だ。インドは州ごとにコロナ対応が違う。州の許可がないと入れないのだ。
 その許可申請もネット経由で事前にやっておいたのだが、デリー空港カウンタの対応が、どうも要領を得ない。このあたりがインドだ。
 しかし、世界のどの国にしても、初めての経験だから、完璧な対応も難しかろう。
 なんとか国内線に搭乗し、デラドン空港に到着。
 空港でPCRテストを受け、陰性。晴れて入境を許される。
 そしてタクシーで、四ヶ月ぶりの工房へ。
 工房に着いたら涙が出たそうだ。
 写真は大きく育った藍の畑と真木千秋。

 教訓
 インドに不可能の文字はない。(可能の文字もない)




 

7月31日(金) 用務員の8月

 毎年、今ごろになると、「竹林8月のお楽しみ」というのをやる。
 これは、ちょっと肩の力を抜いた催しで、特価品とか、訳あり品とか、発掘品とか、派生品とか、いろいろ出てくる。日によってランチもあるし、カフェもある。ケヤキの木陰で、都心よりやや涼しい。
 「この僻遠の地にわざわざ来てくれる人のためのお楽しみ」、という趣旨だ。

 で、今年はどうしようか??
 と、迷った。
 疫禍という事情もあるし、遠すぎて来られない人もいるし、ま、今回は特別にネットでもやろう、ということになった。
 ただ、訳ありや発掘品は、基本的に竹林shopのみとなる。ネット掲載は手間暇かかるのだ。訳ありの「訳」をネットで見せるのも難しいし。

 疫病感染再拡大の中、どれほどのお客さんが竹林に来てくれるか定かではない。
 しかし、外回りを担当する用務員は手を緩めない。
 梅雨明けが遅れて雨ばかりの日々、濡れ落ち葉の始末はなかなか厄介だ。
 それでも、お客さんが来てくれると思えば、モチベーションも高まる。
 草刈り、枝払い、ゴミ拾い、アクセス整備⋯
 おかげで、竹林の環境も少しは改善。日頃の運動不足も緩和!?
 写真は竹垣の根本に見つけたキヌガサダケ。


 

7月29日(水) 真木千秋・インド到着

 本日12時のインド航空307便にて、真木千秋、成田を発つ。

 そもそもこの便は臨時便で、インド人の里帰り用である。そこを何とか頼み込んで乗せてもらう。真木千秋のほか日本人はインドに赴任する外交官ひとりのみであったようだ。
 ビザを取るのがなかなか難しく、インド航空(AI)の助力もあって先週木曜に申請し、一昨日の月曜に発給される。
 そして今朝、私ぱるばが成田まで車で送る。

 普段とは様変わりの閑散とした空港第2ターミナル。ただ、Jカウンターのみ、出発3時間前であるにもかかわらずインド人が長蛇の列を作っている。待ちわびた帰国なのであろう。コロナ前は週4便運行のAI便であるが、現在は月に2〜3便の里帰り用臨時便が出る程度だ。次の便はまだ未定。定期便の復活はいつになることやら。ちなみにJALのインド定期便再開は10月以降らしい。
 上写真はAIチェックインカウンターでの真木千秋。4ヶ月振りのインド「帰国」であるから、40kg以上の荷物を携行する。
 機内サービスはいっさいなく、食料および飲料は搭乗口で渡される。チーズサンドイッチ、バナナ、ジュースなど、かなりシンプル。また、機内のTVモニターも使えないという。

 そんな中で8時間半、何をしていたのか知らないが、つい先ほど、無事デリー到着の連絡が入る。わりあい元気そう。
 到着すると、まずPCR検査だ。
 それに1〜2時間かかるそうだ。今、空港ロビーでその順番を待っているところ。
 下写真が真木千秋から送られて来たその様子。いつものデリー空港ロビーだが、長旅の後にご苦労なことだ。千秋にすれば、今朝家を出てもう16時間ということになる。
 その後、空港近くのホテルで一週間の隔離生活が待っている。
 いろんな経験をさせられるものだ。


7月23日(木) 祝日のインド大使館

 久しぶりに都心に赴く。
 行き先は、千鳥ヶ淵のインド大使館。
 目的は、インド行きビザの取得。
 今日は日本国民の祝日であるが、インド大使館は営業しているのである。
 
 四ヶ月ぶりの千鳥ヶ淵。
 前回の目的もインド渡航のビザ申請であったが、すげなく断られた。
 電車に乗って都心に行くのも久しぶりだ。というか、都心に行くこと自体が4月初旬以来だ。さてどんなだろう!?
 武蔵五日市駅からJR五日市線で拝島、そこから西武線で高田馬場、そこから地下鉄東西線で九段下。
 休日もあってか、ずっと座って行ける。新聞を読んでいるうちに九段下駅に到着。

 雨の中、インド大使館の領事部に駆け込むと、普段と打って変わってひっそり、ゆったり。
 真木千秋がインド渡航を希望しているのだ。そのためのビザ取得である。
 何もこんなとき感染者数世界第三位のインドに行かなくても⋯という声もあるが、とにかく布づくりをしたいという一心なのだ。
 そもそもインドは人口が多いので、感染者数もそれに比例して多くなる。感染率を見ると、今のところまだ欧米主要国よりもかなり低い
 それにganga maki 工房のあるウッタラカンド州は、インドでも感染率の低い地域だ。州人口が1千万ほどで、現在感染者数は5千3百。
 また工房の立地は、里山の麓、国立公園の近所にある。言うなればここ武蔵五日市と良く似ている。そんな環境の中で布づくりに励む限り、危険度は当地とそれほど変わるまい。
 ま、しかし、究極的には本人の選択だ。

 最近、東京の感染者数も増えている。毎日二百人前後。
 電車に乗って、あたりをうかがいつつ、つらつら計算してみるに、東京の人口を1400万人とすると、日々、7万人にひとり感染確認されている勘定になる。
 今、東京人はほとんど病原菌扱いである。ただしかし、注意深く生活を送りながら、7万人のうちのひとりに当たるっていうのは、なかなか難しいことではあるまいか。(東京の感染確認者数は昨日で1万を超えたが、残りの1399万人はどうなる!?)

 帰りの電車は、九段下から東西線で三鷹、そこから中央線で立川、青梅線で拝島、そして五日市線で武蔵五日市。
 1時間半の旅路であったが、やっぱり空いていたから、新聞を読んでいるうちに着いてしまった。祝日に営業してくれると有難い。
 (竹林shopも営業しているが、ほとんど来訪者も無い模様)




 

7月12日(日) 糸芭蕉の世話

 真木千秋は一週間ほど前から沖縄西表島の紅露(くうる)工房。
 あちらはもう梅雨も明け、暑い日々が続いている。染めの作業には好適だ。
 石垣金星&昭子さんの許、ヒルギやヤエヤマアオキでストールや布を染めている。
 左写真、真木千秋が担いでいるのは、糸芭蕉の芯。

 八重山の芭蕉は、インドganga maki 工房でも良く育っている。
 昨日はネットを通じて石垣昭子さんが、工房用務員のモヒット(右写真)にスラウチの指導をする。スラウチというのは、要するに剪定。幹の成長を促すため、葉を落とすのだ。
 モヒット君、日本の鎌を手にしている。新しくてキレ味が良いから、スラウチの作業もさだめし快感であろう。落とした葉っぱは牛の餌になるから、何にしても無駄がない。

 真木千秋は更に一週間ほど紅露工房で世話になる。
 いろいろ手土産があるようだが、それは8月1日から始まる「竹林の8月」のお楽しみ。

 

7月6日(月) 夏の綿服とBGM

 ナマステー
 今回の「カディ・マンガルギリ・オルガンザ」展でも、紙芝居を挙行。
 それをインスタライブで同時放映するとともに、YouTube にもアップ。
 まずは「夏の綿服」と題し、カディ&マンガルギリの下りを編集する。
 アドレスはこちら;
  https://youtu.be/s0JiIt5Ex-E

 編集中にひとつ、面白いことに気がついた。
 始まって12分くらいのところ。
 隣州のカディ産地に車でドライブする場面。
 静止画なので音声は無いはずなのに、車のエンジン音が入っている。

 それで思い出したのが、当日ご来訪のN夫妻。
 旦那が無類のクルマ好きで、かなりマニアックな愛車で出現する。
 前回は「コブラ」で、2月の雑記帳にも書いた通り7000ccのオープンカーだ
 今回は梅雨時でもあるから、オープンカーはやめて、別の大きな7000cc!
 なんでも、プリムス・ダスターと言うんだそうだ。
 そういえば、当日、紙芝居をやりながら、ずいぶん派手な音だなぁ、ダンプでも来たのかなぁ⋯とか思っていたのだ。

 ところが、紙芝居動画を編集していて、その出現のタイミングに感心。
 車窓から撮影した写真に寄り添っている。
 しかも、ドライブが終わり、織の村に到着した瞬間、ピタッとエンジン音が止まるあたり、チト出来すぎ。
 さすがウチのお客さん、タダ者ではない!?
 なお、YouTube 掲載のものは短めに編集してあるが、オリジナルノーカット版はインスタグラムのIGTVで見られる。




 

7月5日(日) あいうえおわり

 カディ展も終わった静かな日曜日。
 雨の合間に畑に出て藍を植える真木千秋。
 珍しい風景だ。
 通常、この時期は日本に居ない。
 そもそも、畑仕事はあまりやらない。
 ただ、染織関係になると話は別で、自ら進んで野良に出る。

 5月8日に芽生えた蓼藍(たであい)。
 二ヶ月で20cmほどに成長した。
 畑には藍草用に畝(ウネ)を三つ用意する。
 三十分ほどで植え付け終了。
 苗が少し余ったので、欲しい人に進呈しようかな。
 (竹林shopで)


 

 

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