いといと雑記帳  2006後半

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7月22日(土) 食品衛生責任者

 
なかなか明けぬ梅雨のみぎり、皆さんいかがお過ごしのことであろうか。
 ここ養沢では、谷川の瀬音とヒグラシが夏の夕暮れを演出している。
 さて、今日の「食品衛生…」。
 無粋なタイトルであるが、これが昨日、私の得た肩書きだ。

 今秋オープンする竹林ショップに、小さなカフェが併設される。
 そのカフェで皆さんに粗餐を供することになる。
 いかに粗餐であろうとも、食物を供するには、保健所の許可が必要であり、またこの肩書きも必要なのだ。
 この資格を得るには、東京の場合、東京都食品衛生協会の主催する一日六時間の講習会に出ることになる。

 かくして昨日、朝早く起き、はるばる渋谷区神宮前の食品衛生センターまで出かける。
 かつてのMaki青山店から歩ける距離であるが、「はるばる」となってしまったのが悲しい…
 …という感傷はさておき、ともかくも一日がかりで無事、資格をゲット!

 講習会場には二百人ほども来ていただろうか。
 法規関係は面倒くさかったが、微生物学なんぞは面白かった。
 ぱるば少年は高校時代「生物」が得意で通信簿は十段階評価の「十」。
 講習会の最後にテストがあったが余裕の全問正解♪
 と言っても、これは運転免許の学科試験とは異なり、点数が悪くても落ちるということはないらしい。

 というわけで、竹林カフェもこれで一歩前進。
 今の工事状況から言って、竹林shopのオープンは10月1日になるかと思われる。
 (カフェはおそらく週末のみオープンとなるのでご注意)

8月15日(火) ゴーヤー

 
今年、ウチの畑でいちばん成功した野菜は、ゴーヤーであろう。
 知ってるよね。ニガウリ。
 今が盛りで、毎日いくつも採れる。
 採れすぎて困るくらい。
 
 この作物にはひとつ、大きな長所がある。
 猿を寄せつけないことだ。
 猿公、他のものは何でも遠慮無く失敬するくせに、こいつだけは鈴なりになっていても、まったく手を出さない。
 きっとどこかで学習したんだろう。
 あのイボイボの実に手を出して、苦い目に遭ったのだ。
 
 真夏の健康野菜と言われるゴーヤー。
 どこが健康野菜なんだろうと調べてみると…
 どうやらビタミンCが豊富らしい。
 それも、炒めてもほとんど破壊されない。
 それでみんなゴーヤーチャンプルーにして食うわけだ。

 じつはこのゴーヤー。
 インドでも盛夏の人気野菜なのだ。(三月からずっと盛夏だが)
 私も大好き。
 苦み走ったイイ野菜である。(あやかりたい!?)
 ニルーの家で「今日なに食べたい?」と聞かれると、迷わず「ゴーヤー!」と叫ぶ私である。
 しかし不幸なことに、インド語でゴーヤーは「Karela」という。
 すなわち、一単語中に「R」と「L」が混在する日本人にはまずもって発音不可能なコトバなのだ。
 だから、「カレラ!」と叫ぶ前に、どっちがRでどっちがLだったか自問せねばならず、ワンテンポ遅れるのが口惜しい。

 さて、このゴーヤー。
 じつは甘い食べ物なんである。
 これは生産者じゃないとわかるまい。
 収穫しないで放っておくと、そのうち実が黄色くなる。
 それを割ると、中で果肉が赤く熟している。
 口に入れると、なかなか甘美。
 鮮烈な色のコントラストが、ちょっとトロピカル。

 通常、九月いっぱいは採れる。
 竹林Shopのオープニング時に供することができるかも。
 Karelaのサブジに、トロピカルなデザート♪
 しっかり堆肥を施しておこう。


8月21日(月) サリークイーン!?

 
ひとつ名前を覚えていただこう。
 バスマティ
 米の名前だ。
 インドの最高級品種。
 コシヒカリみたいなものだ。
 ウチでもときどき茹でる(炊くのではない)のであるが、じつに美味。

 細長い米だ。
 いはるゆ長粒種。インディカ米だ。
 日本米は丸っこいジャポニカ米。
 調理法の違いもあるが、インディカ種の食感はサラッと軽やか。
 対するジャポニカ種は粘っこい。

 インドでは広くインディカ種が食されるが、このバスマティは別格。
 アラレの如くサラサラで、とりわけ香り高い。
 インド料理との相性は抜群である。
 ただ、高価なこともあってか、日本のインド料理店ではあまりお目にかかれない。

 当家では来年より田んぼ作りを企んでいる。
 ただ、なんせ東京でもあるし、米の食味に関しては、信州上田の我が父親にはかなうまい。
 ならばいっそのこと、インドの至宝バスマティを作って竹林カフェで…とか思う。
 はたしてこの日本でインド米が育つであろうか。

 ネットでいろいろ調べてみる。
 インディカ種の栽培記録はあるが、バスマティを育てたという話は見当たらない。
 更にしつこく調べてみると、ある品種に行き当たる。
 「サリークイーン」という名だ。
 バスマティと日本晴のかけあわせだという。
 バスマティの香りや形質を保持しながら、日本でも栽培可能なのだという。
 埼玉でも作っているようなので、ここ五日市でもなんとかなりそう。

 それはいいんだけど、チト名前が…。
 サリーっていったい何だろう。
 まさか魔法遣いでもあるまい。(チト古い!?)
 インドのキモノのことか。
 確かにあちらの女王は美麗なサリーを纏っている。
 直訳すると、「キモノの女王」!?
 きっと秋田小町なぞを念頭に置いたネーミングなんだろうが、あまり美味そうにも聞こえない。
 更にその妹分の品種があって、その名も「プリンセスサリー」。

 ともあれ、これは研究の価値ありだ。
 さっそく2kg、ネットで取り寄せる。
 滋賀産の女王で、キロあたり900円也。
 う〜ん、魚沼産コシヒカリ並だ。
 そのうち試食レポートをお届けしよう。


8月25日(金) 舌録・サリークイーン

 
噂のサリークイーンが届いた。
 どういう噂かわからない人は、20cm下↓を参照のこと。
 滋賀県の「ゆきの農園」というところで有機農法により育った米だ。

 そこでさっそく、Maki Textile 専任シェフのラケッシュ君に茹でてもらう。
 インディカ米は調理の仕方が違う。
 このサリークイーンにも調理法が同封されていて、いはく;
  1. 水で洗う。
  2. 鍋に湯を沸かす。水量は米の10〜15倍。
  3. 沸騰したら塩とバターを少々入れる。
  4. 強火にして、沸騰している湯の中に米を入れる。鍋に焦げ付かないように時々かきまぜる。
  5. 10〜13分ほどしてゆであがったらザルにあける。

 ラケッシュ君の手順も上記と基本的に同じであった。
 ま、パスタを茹でるみたいなもんで、最後は茹でながらときどき米を試食し、アルデンテ加減をチェックするといい。
 短時間で調理できるのが便利なところ。

 かくして茹で上がったサリークイーン。
 その芳香やサラサラ感は親のバスマティを彷彿とさせる。
 ラケッシュシェフ、今日はアルーバイゲン(ジャガ芋とナスのカレー)とチキンカレーの二品を作る。
 私と二人だけなのに、まっこと贅沢なことだ。
 期待を胸に、ご飯を皿に盛って、いただきま〜す!

 「これ、バスマティだよ!」と、ラケッシュ君。
 まさにインド米だ。
 カレーにとっても合う。
 軽やかでウマい!
 
 バスマティにもいろいろ等級があるらしい。
 このサリークイーンは中等のバスマティくらい…というのが食べての感想であった。
 「こんな米が日本でとれたらいいね♪」とラケッシュ君。
 ではさっそく、田んぼを調達するとしようか。


8月29日(火) へちまカレー

 最近すっかり食い物ブログと化してしまった当雑記帳…。
 雑食帳に看板を改めるか。

 さて、本日お伝えするのは「へちまカレー」。
 聞いたことないでしょ〜?
 これはまずレストランでは出ない、家庭の味なのだ。

 写真上がそのへちま。
 当農園産である。
 へちまはふつう長細いのであるが、これはインド・ウッチャランタル州特産の丸形へちま。
 この州はインド北部にあり、ラケッシュ君の父親の出身地。
 そこから種をもらってきて、今春、当家の畑に蒔いたのだ。
 はたしてインドのへちまが獲れるのかどうか大いに疑問であったが、ご覧の通りの大収穫。
 目立つところに成っていたにもかかわらず、不思議なことに猿も手を出さない。
 右側の大きいヤツは、直径20cmくらいで重さ2.8kgもあった。
 褐色の模様はおそらくウリハムシでも這ったのであろう。
 
 そのうちひとつを使ったサブジ(野菜カレー)が、写真下。
 へちまを種ごと賽の目に切り、トマトやタマネギ、生姜やニンニクとともに料理する。
 へちまは安価なため、家庭でよく使われる材料なのだという。
 パン類(チャパティーなど)に良く合うそうだが、今日はご飯(日本米)と一緒に食べる。
 なかなか美味。

 と言っても、へちま自体にはあまり味がない。
 歯触りを楽しむ野菜だ。
 サッパリした果肉と、カリカリした種のコンビネーションが良い。
 (写真中ところどころに白く見えるのが種)
 「へちま水」ってのもあるくらいだから、美容に良いかも!?

 最近、猛然と繁茂し始めたこのインドへちま。
 実はまだ幾つも成っているから、十月の竹林カフェオープニング時に披露できるかな?


9月4日(月) 訂正・ゆふがほ

 先日お伝えしたへちまカレー。
 ちょっと違っていたかも。

 先週末、親孝行も兼ねて信州上田へ行って来たのだが、その際、愚父にへちまカレーの話をした。
 で、へちまについていろいろ尋ねてみたところ、どうもウチのとは違うみたい。
 へちまの肌はかなりワイルドな鮫肌らしい。ウチのはスベスベなのだ。
 沖縄でナーベラー(へちま)を食したことがあったので、同じ南方のことでもあるし、「へちまに違いない!」と早合点していたのだ。

 ウチに帰っていろいろ調べてみると、これは夕顔であるな。きっと。
 たとえば花の色だが、へちまは黄色。夕顔は白。ウチのも白。
 更に、百科事典によると、夕顔には長型と丸型があって、「インド、東南アジア、台湾などでは広く生鮮野菜として流通している」とある。
 というわけで、これは夕顔に決定!

 どちらにせよ、栽培するのも、カレーにして食うのも初めて。
 源氏物語にも登場するし、なにやら雅(みやび)で良いかも。
 夕顔カレー。


9月17日(日) みちのく発・iPodグッズ

 金曜から出張でみちのく青森へ。
 八戸・ハッシャゲニアでの展示会だ。
 今回は「インドよもやま話」と題して約1時間、皆さんのお耳汚しをしたのであった。
 (次回は10月5日竹の家にて)

 ところで、ここ北東北(きたとうほく)は縄文文化の華やかなりしところ。
 青森まで足を伸ばしたついでに、青森市郊外の三内丸山遺跡を見物するつもりであった。
 するとお客さんのひとりが「近くにも良いところがあるよ」と言うので、連れて行ってもらった。
 八戸市内の是川(これかわ)遺跡という。
 遺跡の規模は三内丸山よりずっと小さいが、出土品がすばらしい。
 特に、縄文晩期の意匠を凝らした土器群が見事。
 赤色漆塗りの土器など、日本工芸の原点を見る思い。
 好事家のみならず、手仕事に関心のある向きには、必見のスポットだ。
 
 ハッシャゲニアを辞する直前、オーナーの充子(みつこ)さんが、「これ、ナノブクロ」と言って小物をひとつ見せてくれる。
 手に取ると、これが iPod nano を入れる袋であった。
 当スタジオの布を使って、ご母堂の手製である。
 裏地には絹布が張られている。
 上辺にふたつボタンがつけられ、ここにヒモを結わき、首から下げるのだという。

 私も先月から nano ユーザー。
 実はこんな袋が欲しいと思っていたのだ。
 しかしなかなか良いのがない。
 やにわに物欲が芽生え、「オレにおくれ!」と充子さんに頼むのであるが、ひとつしかないとのことで、いっかな譲ってくれない。
 だったらウチで作ろうということで、写真撮影する。
 それでハタと思いついたのだが、近年人気爆発の iPod、洒落た袋が欲しいと思っているのは私ひとりではあるまい。
 竹林Shopもオープンすることだし、新アイテムとして登場させたらいかがなもんだろう。
 ストールや衣ほど値も張るまいから、若人でも買いやすいはず。
 というわけで、スタジオに戻ったらさっそく新企画として提案いたそう。
 まあ、私の企画ってのは実現したタメシがほとんどないから(タッサーシルク製越中褌とか)、これも望み薄なんだが、関心ある人はこちらまで応援メールを!!

 帰りは佐惣珈琲豆の車に乗っかって、岩手山麓・小岩井農場のクラフト祭を訪問。
 これは信州松本に倣った、東北唯一のクラフトフェアだという。
 会場でひとつ、カッコイイほうきに出会う。
 実はスタッフの大村恭子に「良いほうきをひとつ買ってきてください」と頼まれていたのだ。
 竹林ショップのデッキを掃除するほうきだ。
 会場で出会ったそのほうきは、とあるクラフトマンの私有物であったが、青森・九戸(くのへ)で手作りされているという。
 親切なそのクラフトマン、ほうき入手の仲介の労を取ってくれるという。

 というわけで、このたびも実り豊かな奥の細道であった。


9月27日(水) キヌガサダケ

 これは昨日の話。

 竹林で作業しているとき、優美な賓客を発見!
 キヌガサダケだ。
 毎年、今ごろになると、竹林にいくつか生える。

 絹のような衣をまとった姿から、衣笠茸と呼ばれる。
 こんな見事なキノコも他にあるまい。
 当スタジオの絹衣も負けそうである。

 ただし、姿のみならず、その匂いも類を見ない。
 頭部の粘液が独特の異臭を放つのだ。
 風向きによっては、十メートル離れてもその存在がわかるほど。
 中華料理では珍重されるそうだが、その匂いのせいか当スタジオでは誰も採取しようとしない。
 そしてこの紗(うすぎぬ)は、一日で萎れてしまう。
 花の命は短いのであった。

 (今日の雨でまた生えるかも!)

 
10月11日(水) 武蔵五日市・環境改善計画

 たとえば今日、あなたが竹林ショップにお運びになるとする。
 JR五日市線・武蔵五日市駅に降り立つと、昼時でもあるし、ちょっと空腹を感じる。
 しかし、水・木曜日は竹林カフェも休みだ。
 駅を出ると、左側に神戸屋ベーカリーが見える。
 ここで一息つくのも一案。
 二階に席があり、パンと飲み物で軽食をとることができる。
 (ただし、都会から来たアナタにとっては、特に感動するようなスナックにはなるまい)

 この二階席には、ふたつ問題点があった。
 ひとつは煙たいこと。
 せっかく空気の良い五日市まで来て、密室で紫煙を嗅がされたのでは興醒めだ。
 しかし、ようやく先日から禁煙になったようで、まずは目出たい。

 もうひとつはBGM。
 いつもヤングなポップスがかかっていて、はなはだ騒々しい。
 聞くと、有線だという。
 いやしくも秩父多摩国立公園の玄関口なんだから、もう少し静かな曲のほうがふさわしいだろう。
 弊店みたいなヒーリング系ミュージックとか環境音楽とか。
 ただ、なんせ有線で曲目も限られるし、店員も地元のおばちゃんたちで音楽には不案内だ。
 とりあえず、クラシック音楽に変えてもらう。
 それだけでもだいぶ雰囲気は改善されるものだ。

 田舎の人々は自然環境に恵まれているせいか、かかる些末事には総じて頓着しない。-
 きっと私のことを変なヤツだと思っていることであろう。
 そこで皆さんにもついでに、私に倣って静かな曲をリクエストしてもらい、当地の環境改善に協力していただきたいものだ。

 小腹を満たしたら、その先に観光案内所や交番があるので、竹林への道順を尋ねてもらってもいい。

11月16日(木) 野蚕糸の特質

 当スタジオも某学会の会員である。
 日本野蚕学会だ。
 野蚕の研究および普及を目的とする学会。
 当スタジオも野蚕普及のハシクレを担う存在として、十数年前に入会した記憶がある。
 ただ、ほとんど何の貢献もしない幽霊会員である。

 先日、その学会報が送られてきたので、久しぶりに目を通す。
 学会レポートなぞはなかなか高度。
 『エリサン幼虫体色2型の体液中におけるビリベルジン結合タンパク質の比較』とかね、ほとんど理解不能。
 あるいは、クラゲの遺伝子を組み込んだ遺伝子組み換えカイコができて、その糸は妖しく光るんだそうな。

 最後に会長の赤井弘先生が『シルクよもやま話』と題して、一般向けに一文を草しておられる。
 なんでも、去る6月にインド大使館にて「インドシルク染織講演会」を行ったそうで、その講演内容の記事だ。
 その中から、野蚕糸の特質について、復習がてらご紹介しよう。

 野蚕と言うと、タッサーシルクをはじめ、エリ蚕、ムガ蚕、柞蚕、日本の天蚕などが有名。
 これらはヤママユガ科に属し、カイコガ科に属する家蚕(カイコ)とは、科を別にする。
 このヤママユガ科に属する繭糸は、多孔性構造をなすことが特長。
 右写真はタッサーシルク繊維の断面図だが、ホラ、孔がいっぱい開いているでしょう。
 この多孔質構造により、野蚕糸には以下のような優れた機能性がある。
  • 温度・湿度を調節し、布の風合い、衣の着心地が良い。
  • 光の乱反射により、高度の光沢が生まれる。
  • UVカット効果が向上し、薄生地でもUVカット率がかなり高い。

 というわけで皆さん、野蚕糸に目を向けてね! ということ。
 あと、インドには紅褐色のエリ蚕糸があるということで、これはまだお目にかかったことがない。
 インドのシルクはまだまだ奥深いようである。

 ところで、『よもやま話』と言えば、私ぱるばは最近、各地のギャラリーで『天竺よもやま話』というヨタ話会を催している。
 そのためにわざわざデータプロジェクタも購入。
 次回は来週木曜(11/23) 仙台・スペースenにて。
 ご近所でおヒマな方は、足を伸ばしていただきたい。
 


11月20日(月) 試作・nano袋

 八戸ハッシャゲニアに触発されて、私ぱるばもnano袋をひとつ作ってもらう。
 材料はタッサーギッチャ×綿、裏地はタッサー100%。
 いずれもハギレを利用したもの。
 上部に小さなループがついており、ヒモをつけられるようになっている。

 私の場合はナーシ・ネックレスで首から下げる。
 Maki特製ナーシヒモにグンディを宝玉のごとくあしらったものだ。(もともとは我が弟子のテディベア作家・大村風生のアイデア)
 グンディというのは、当スタジオでもよく使う、絹地を使ったくるみボタン。

 この組み合わせで昨日、東京を歩き回ったのであったが、なかなか快適であった。

 残念ながら今週木曜からの「Nasi Nasi の冬」展には出品されないのであるが、簡単に作れるようなので、自作なさると良いかも。
 たいして布も必要ないし。
 愛用の iPod nanoが更に愛しくなること請け合い。

11月26日(日) 檜原百年

 「Nasi Nasi 展」も今日で四日目。
 遠路もものともせず、青山店をしのぐほどの来客をいただき、かたじけなき次第である。
 そんな中、私ぱるばは昨日今日と、昼過ぎに出勤。
 一部のお客さんには寝坊したかのごとく思われたようだが、決してそうではない。
 野良仕事に励んでいたのだ。
 今秋は竹林Shop開店のゴタゴタで畑は放置状態。
 そして今週木曜から一月半インドなので、今しか時間がないのだ。

 11月末といえば、サヤエンドウを播く時分。
 今年はどうしようかと思って、シェフのラケッシュ君の聞いてみる。
 すると、ジャガ芋と一緒に美味しい料理ができるという。
 そこで、例年の二倍くらい多目に種を買う。
 畑で鍬をふるっていると、近所の友人が出てきて、またまた種をくれる。
 檜原百年(ひのはらひゃくねん)という名のサヤエンドウだ。

 檜原というのは当地あきる野市の隣村、「東京のチベット」と言われる高冷地。
 その村で長く作り続けられてきたサヤエンドウの品種である。
 寒さに強く、また、スジが無くて食べやすいのが特長だという。
 その種をたんまりくれたわけ。
 合わせて例年の五倍ほどの量。
 順当に行くと、来年四月末あたりから、莫大な量のサヤエンドウに見舞われることになる。
 皆さんにはせいぜい食べに来てもらわないと。

 当竹林カフェは油分の少ないサッパリ菜食がウリである。
 使用する野菜を全部自給できたら最高だが、現在の人員と技倆ではムリ。
 ここ数週間は、サラダに使用のニンジン・大根・ルッコラ・レタスがぱるば野菜である。
 よく味わっていたけたら幸いだ。


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